牧場の仕事は相当きつい【牛が変態レベルで好きな人向け】



牧場の仕事って朝は早いけど、どこかほのぼのしてて自然一杯で魅力的…
実際どうなんだろう?
「でも、実際世話するのは動物だし。待ってもらえる訳でもないし。重労働なのかな?」
これは、若手女性が牧場の仕事をした体験談です。
やってみて分かったことは
変態レベルで牛が好きな人でないと正直きついです。
- 朝が早い
- かなりの体力仕事
- フンの掃除とかで自分も臭くなる
- 牛に蹴られる・踏まれると骨折の危険がある
- 髪の毛引っ張られる
「犬や猫が好き」くらいの生半可な気持ちでは続かないと思います。
私も始めは舐めてかかっていました。
そして打ちのめされました。
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牧場の仕事のイメージ
「牧場で牛の世話をしています」というと大抵の人は、
「いいなぁ。牛可愛いし癒されそう」
「仔牛に哺乳してみたい!」
「楽しそう」
「人間社会に疲れたし、牛の世話しながらのんびりしたい」
というようなコメントをいただきます。
確かにイメージとしてはそんなもんですよね。
多分、皆さんがイメージするのは観光牧場にいる牛だと思いますが、
あれは、「観光用に大人しい牛が選別されている」だけです。
牧場の仕事を始めたキッカケ
私の地元に牧場が経営するジェラート屋さんがあって、ジェラートを食べに立ち寄りました。
ちょうど就活中で、「スタッフ募集」の張り紙を見つけました。
「カフェのスタッフやってみたいなぁ」と軽い気持ちで、応募しました。
私が面接に行った時期は冬前です。
- 冬場はお客が少ないのでカフェの仕事も少ない。
- 春先になればお客が増えるので仕事も増える。
- 牛の世話をしておけば、店に立った時お客に牛の話ができる。
と言う流れで、当初の希望とは違う「牛の飼育」をすることになりました。
いかにもカフェのスタッフを急募している求人でしたので、だまされた感じです。
でも、やってみないと分からないので、牧場の仕事に就くことに決めました。
牧場の仕事内容
私は畜産関係の学校を出たわけでもなく、牛に関する知識や興味があったわけでもありません。
必要なのは、
- 体力
- 根性
- 忍耐力
これが高レベルであれば大丈夫かと思います。
逆にこの3つがないと続けられないと思った方がいいです。
若者であれば、なんとか根性で乗り切ることも可能です。
働く時間
朝早いので早起きが苦手な人には酷かもしれません。
午前6時~11時頃まで仕事をして、一旦家に帰り休憩をします。
そして夕方からの搾乳に合わせ、午後4時~8時頃まで仕事をします。
トータルすると、1日の労働時間は8~9時間でした。
私の働く牧場は、規模が小さめなのでこのような勤務形態ですが、規模が大きい所だとまた違うのかもしれません。
この仕事に休日はありませんが、私はバイトなので割と自由に休みをもらっています。
牧場のオーナー夫妻は、ほとんど休んだことがないそうです。
仕事の1日の流れ
大抵の人がイメージするのが「乳搾り」だと思います。
私のいる職場は乳牛の牧場なので、もちろん「乳搾り」がメイン作業になります。
担当した仕事の1日の流れ
- 前日に撒いた牛の餌(牧草)を大きなスコップを使って回収
- 牛のフン掻き
- 搾乳機(乳搾りの機械)などのセッティング
- メイン業務である搾乳(80頭程いるので約2時間かかります。)
- 仔牛のいる牛舎掃除
- 仔牛の哺乳と餌やり
午前・午後共に同じ作業をします。
社員は、これ以外に重機での作業や出産間近の牛の世話などをしています。
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搾乳前の前搾りは危険
この仕事を始めた頃、私はこの「前搾り」と言う作業が苦手でした。
搾乳機で絞る前に行う作業なんですが、手でお乳を絞るのって意外と難しくて最初は苦戦しました。
そして、この作業の時こそ牛に蹴られる確率が高いのです。
乳房を触られるのを嫌がる牛も結構いて、触ろうとするだけで蹴られたりします。
「〇〇牧場の乳搾り体験」なんてのがありますが、あれを実際の搾乳だと思ってはいけません。
この仕事に就いて、牛恐怖症になりました。
牛たちは人間をよく見ています。
新参者がくると性格の悪い牛もいて、気に入らないと足で蹴ってきたり暴れたりします。
バイトなのにこんなに危険なことまでして、毎日辞めたいと思っていました。
搾乳中に牛に足を踏まれ小指の骨を折りました。
でも、こんなの序の口だそうです。
スネを思い切り蹴られて骨折したり、ヨロけてこけた瞬間に顔を踏まれたりとか・・・。
先輩たちは色々な経験をしてきたみたいです。
バイトで骨折しても序の口と言われても、よく分かりませんよね。
普通の感覚ではできない仕事です。
慣れると少しだけ楽になる
素人ながらに感じることですが、この仕事は誰かに教えてもらうと言うより、牛に慣れないことには始まらないと思います。
機械の使い方や掃除の仕方は教えてもらえますが、牛との相性は誰も教えられないですもんね。
この仕事を始めて2ヶ月程ですが、少しづつ牛に慣れつつあります。
怖いことに変わりはないですが・・・。
最初は暴れてた牛も、最近はちゃんと絞らせてくれるようになりました。
やっと、ほんの少しだけ楽しさを感じれるようになってきてます。
感動もあります
目の前で仔牛が産まれるのを見たときは感動しました。
牛って産まれて数分もすると普通にトコトコ歩くんです。
そうでないと敵に襲われちゃいますもんね。
動物って強いなぁと思います。
切なくなる時もあります
メス牛は産まれたら乳牛として育てられますが、オス牛は肉牛としてよそに売られていきます。
また乳牛もお乳が出なくなれば、食肉になります。
牛たちは出なくなるまで乳を絞られ、最後には食肉となり私達人間を生かしてくれているのです。
そう思うと感謝しかありません。
でもやっぱり怖いです。
まとめ:相当きつい・牛は怖い
この仕事は、「動物と触れ合えるから楽しそう」という簡単なものではありません。
当たり前ですが、彼らは人間のように言葉を発するわけではありませんので、気持ちの変化が分かりません。
大人しくしているかと思えば、急に暴れ出したり蹴ってきたり、常に危険と隣り合わせの仕事です。
ですので「自分の身は自分で守る」という覚悟が必要です。
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牧場の仕事がよく分かる動画がありました。あわせて見てみると、実感が湧いてきます。
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